変化は自助努力ではなく、外部からの影響を受けることで起きる

CEOの岡田慶子です。

現在、私たちの会社ヒキダシでは

ミドル・シニアと位置づける、45-55歳のキャリアの再デザインについて

この層に当てはまる当人、この層が所属する企業の経営者

この層が所属する組織の人事担当者等に話を伺っている。




新年最初にお話を伺ったのは、私たちのオフィスを見学がてら

「地方における人材育成についてやりとりしたい」と仰ったMさん。

年末年始休暇の、単身赴任先から横浜のお宅に戻られたタイミングで足を運んでくださった。


Mさんはメーカーでデザイナーとして働き、早期退職して転職し

その後、地方の大学で教鞭をとられて退官された後もその地に残り

地域の活性のために尽力されている方。

先の対象の方とは違うけれど、興味深いやりとりになった。


写真:日経トレンディネットより



最初におっしゃったのが、選んだ言葉が適切かどうかはおいて

生涯現役から生前退位


Mさんは、仕事が好きで死ぬまで現役、

生涯現役でいようと思っていたという。

しかし、いつまでも生涯現役にこだわる自分がいるがために後進が育たない、

ことを進めていくために、あえて自分がその場を降りる

それを「生前退位」って言ってみたんだけどね、と笑った。


こう考えるきっかけとなったのが

Mさんが、4つの組織と協同で、地域で始めたある活動。

4年でそれなりに根付いてきており

去年は他の活動とも連携し、市でも知られたイベントにすることができた。

Mさん自身、先頭に立って、雑事も整えてやってきて

ある意味、活動としては一区切りもついた。

それなりに周囲から評価も得てきたところで、はたと気づいた。


自分はいつまでもこの地にいない。

でも、自分が離れた時、この活動はどうなるのか。


誰が中心になってこの活動を引き継いでくれるか。

いや、活動自体は変化してもいいが

大事にしてきた「根っこ」の部分を継承してくれるだろうか。


頼めば動いてくれる、本業の合間を縫って尽力してはくれる。

でも、そこに主体性がちょっと足らないように見えて案じられる。


地域で動くっていうのは、本当に大変なんですよと

Mさんはしみじみ言って繰り返す。



人口流出入が少ない土地で、その地で学校を出、就職をする。

すると、程度の多少はあれ、人は価値観が近くなっていく。

意識の有無にかかわらず、波風を立てないで

ことを処していく流れができていく。


だから、これまでをそのままやり過ごすにも問題はないが

新しいことに取り組もうとすると

「このまま」を安定させてきた価値観とは違う価値観が必要になるものの

そういったものがこの地では発露しにくいと。




ただ、最近は東京やその他の地域へ進学で出て

Uターンで戻ってきている人もおり

若い人を中心に、少しずつ、少しずつ変化していることは感じている。

時間はかかるけど、文化とはそういうものだ。

だから悲観はしていないが、ここで自分が「降りる」という変化を起こして

この活動に、この地に変化を起こすことを残したいと。



私は、Mさんの価値観について質問した。Mさんがそう思うのはなぜか。

なぜ価値観の固着化をせずにいられるのか。



Mさんは、それは育った環境があるかもしれないと話した。

お父様の転勤で、いろんな地で育ち

ご自身もアメリカ転勤があったなど、様々な環境で生きてきたがために

自分の中に価値軸がいくつもできたと自覚しているという。


この「いくつもの価値軸」は、

なにかに遭遇するごとに価値の相対比較ができ

価値軸をブラッシュアップさせていく。

新しい、未経験のものに出会ったときに

このブラッシュアップされた価値軸に照らし合わせれば、判断ができる。

そうやって生きてきていると。




90分ほどの話では尽きないテーマだったが

今日の気づきは、この価値観、価値軸のつくられ方と、変化そのものについて。


変化は自助努力ではなく、外部からの影響を受けることで起きるということ。



紫乃さん:変化を起こす触媒は、旅人の役割ってことですな。

そんな変化を起こすヒキダシでありたいです。(K)

株式会社ヒキダシ 代表取締役のブログ

個人と企業の潜在力を心底信じて引き出して、社会と有機的に繋ぐためにそっと背中を押す 「株式会社ヒキダシ」の代表取締役CEO岡田慶子とCOO木下紫乃が綴るブログ。

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