いい場をつくるいい質問とは?


COO木下です。

先日、たまたまの機会をいただき、世界経済フォーラムでも活躍される石倉洋子さんと、女子学生向けの対談をさせていただいた。



石倉さんとは、以前私がいた慶應メディアデザイン研究科という、大学院の教授と生徒という関係で、もちろん面識はありますが、

最初石倉さんからお話をいただいたときは、まさに四谷学院の広告ばりに、「なんで私が世界を翔ける石倉洋子さんと!?」(畏れ多い〜)と言う感じでした。


でも今回のイベント、女子学生を相手に「キャリアを考えることは、人生を考えること」というもので、その冒頭セッションとのこと。確かに石倉さんがおっしゃったように、講演だけではつまらない。というわけで、対談相手として世代も中間の、私に声をかけてくださったわけです。


小さなイベントで、パネルディスカッションのモデレーター的なことや対談はやったことはあるものの、今回はあのビッグネームの石倉洋子さん。

どうする?私?というわけで、内心はドキドキでした。


事前に打ち合わせをした際も、簡単な流れを確認しただけ。

一応今回は私がモデレーターっぽい役で、石倉さんに質問を投げながら、自分もそれについて応えるという形にしよう、ということ以外の詳細については、「当日で大丈夫でしょ」とう感じで本番を迎えた。


当日まで、一応事前に石倉さんが最近どんなことを言っているか、コラムやブログ、SNS等でおさらいをしておいたものの、やはりそわそわしていた私、


直前のブリーフィングで石倉さんに、「この質問とこの質問をしようと思います」と、いくつか用意した質問の話をしていた際に、石倉さんが、「私は自分がモデレータをやるときは、まず『どんな質問をされたらイヤか』を聞いておくの。それ以外は流れによっては聞いてもいいってことだから」と仰った。


  !!!!


おお!


質問することを決めておくのではなく、質問しないことを決めておく。


シンプルだけど、場をヴィヴィッドにする一番いい方法ではないか!


世の中の講演や対談には、つまらないものも多い。なんというか、予定調和というか、堅苦しいと言うか…。


確かに、すでに決まっている話なら、本やその人が書いているものを読めばいいのだ。

わざわざLIVEでやるのだから、そこでしか聞けないことを聞きたいのだ、聴衆は。


だからモデレーターや質問者は、「聞かれたくないこと」を登壇者に聞いておく。それ以外は聴衆と場を作っていく。そこで初めて、そこにわざわざ足を運んできた甲斐があるのだ。


そっか〜そっか〜と何度も納得してしまった私。

これを聞いて、これは実は生き方のスタンスでもあるのではないかと思ったり…。

やることを決めてしまうと、その範囲を逸脱できないけれど、やらないことを決めれば、それ以外が全部やれることなんだから。石倉さんらしいとても自由な考え方。


で石倉さんに「何か聞いて欲しくないことはありますか?」と聞いたけれど、「ないわよ」とサラリ。


…素敵すぎる。


ただ、一方で何を聞いてもいいとなると、それはそれで現実的にはとても難しい。

「今」「ここで」「この人に」「話してもらって意義のあること」を、どんな質問でどう引き出すか。その人の話を聞きながら次の展開を短い時間で考えて、質問を投げる。

なかなかハードな作業。「場」へのオーナーシップが強く問われる。


でも、その人に関心を傾け、普段言っていることなどを思い出し、会場の顔ぶれ、期待などと合わせて「質問」を短い時間で作っていくのは、私にとっては楽しいゲームのよう、即興劇のような楽しさがある。



今回、本番で、いい質問を投げられたかどうか正直自信はないけれど、私の尊敬する石倉洋子さんの、学生時代の頃の話を聞けたこと、それを学生たちに聞いてもらえたことはとてもよかった。


あらためて、これからは「いい答え」を出す能力よりも、人からその人らしい答えを引き出す「いい質問」ができる能力はさらに重要になってくるな…と実感した機会でした。

まだまだ切磋琢磨だ。


こんな素晴らしい機会をくださった、皆様に感謝です。

株式会社ヒキダシ 代表取締役のブログ

個人と企業の潜在力を心底信じて引き出して、社会と有機的に繋ぐためにそっと背中を押す 「株式会社ヒキダシ」の代表取締役CEO岡田慶子とCOO木下紫乃が綴るブログ。

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